ラバウル

ニューギニア島の北に位置するニューブリテン島の北端、ビスマルク海に面したガゼール半島にある町がラバウルです。1994年9月に町を囲む活火山(Tuvurvur)の大噴火により町の約2/3が火山灰に埋もれました。現在、街の機能は近郊のココポに移転し、新しい空港がトクアにオープンして、ホテルも営業を再開しています。
ここは旧日本軍の海軍司令部があったので、周辺海域には多くのレック(沈船、戦車、飛行機)があることで有名です。ラバウル港はカルデラ状の湾の中にあり、この湾内にも第二次世界大戦の日本の戦艦の沈船ポイントが多数あります。ただ火山の噴火が絶え間なく続いており、すでに火山灰に埋もれてしまった沈船もいくつかあります。また港のすぐ外にも沈船やリーフのポイントがあります。

主なポイント
@RABAUL HARBOUR
・MANKOU MARU
ラバウルの埠頭からさほど遠くないところに位置する沈船ポイントです。船体は水深35mの海底に沈んでおり、ミステリアスな雰囲気を漂わせています。周辺ではミノカサゴやカサゴの仲間が見られます。
・ITALY MARU
ラバウルの沈船の中で最大、5859トンもの船です。船首と船尾は水深約30mにあり、ツバメウオが群れをなしています。上級者は、船体に開いた穴からエンジンルームに入り、内部を探索することもできます。
・YAMAYURI MARU
船首は水深43m、船尾は40mの深場に沈む船です。デッキには砲台が残り、大きなアンカーも近くに沈んでいます。
AGEORGE’S WRECK
ラバウル湾の外、タウイ岬の南東に位置する沈船ポイントです。船首は水深15mにあり、アンカーが残されています。船尾は水深55mにあり、舵とプロペラが砂地に埋まっています。やや流れがあり透明度がよく、さまざまな魚が見られます。船の本来の名前はわかっていません。ビーチエントリーもできますが、ボートダイビングが一般的です。
B"PETE" MITSUBISHI BIPLANE
タウイ岬から約1kmのところに沈む珍しい複葉飛行機です。ビーチから続く、傾斜したリーフの、水深27mのところに機体があります。若干の流れがあるため透明度がよく、多くのソフトコーラルやカイメンが機体についています。リーフのスロープではサンゴや魚がたくさん見られ、浅場は格好のスノーケリングポイントになっています。
CZERO FIGHTER
ラバウルからココポに向かうブランシェ湾の南海岸沿いに、零戦が沈んでいます。機体は水深27mにあり、コックピットは開いていて、周囲にはツバメウオが群れています。透明度がよく、水中写真の恰好の被写体になっています。
DRAINBOW REEF
ラバウルとニューアイルランド島の間のセントジョージチャネルに浮かぶ、デューク・オブ・ヨーク島。その北西に位置するリーフのポイントです。水深6から35mまで続くリーフのスロープは、色とりどりのハードコーラルやウミウチワの仲間に彩られています。リーフエッジでは、サメやバラクーダの群れなどが見られます。
EHEAVEN’S GATE
デューク・オブ・ヨーク島の北側、Mait Iri島との間に位置するポイントです。ドロップオフの近くのチャネルにアンカリングして潜ります。水深10mのチャネルを進むと、深場まで落ち込んだドロップオフがあります。水深25mの壁には、見事なブラックコーラルが見られます。チャネルに潮が流れ込むときには、バラクーダやロウニンアジ、イソマグロ、マダラトビエイなどの大型の魚が常に見られます。またブラックコーラルの周辺では、ヘコアユやニシキフウライウオがしばしば姿を見せます。
FSUBMARINE BASE
タウイ岬にあるビーチポイントで、旧日本軍の潜水艦の基地として使われていました。浅瀬の先に切り立ったドロップオフが続く地形で、やや流れがあり、さまざまな生物が見られます。深場ではサメなどの大型の魚も姿を現します。
GGEORGE’S CHANNEL SEA MOUNT
タウイ岬から約9kmのところに位置する海面下の山です。トップは水深27mで、大きなウミウチワやブラックコーラルの群生、ミズガメカイメンなどに覆われ、なだらかに傾斜し、深海へと続いています。大型の魚が頻繁に姿を見せ、バショウカジキやシルバーチップの目撃例もあります。潮の流れが速く、ドリフトダイビングで潜ります。
HTALILI BAY
・KULAU LODGE BEACH WRECKS
ラバウルの街から車で数分のTalili湾にあるKulau Beach Resort前のポイントです。水深8〜35mの海底に、ロープでつながれた沈船がいくつか沈められています。船は生物の宝庫で、周囲ではウミガメが姿を見せ、ジュゴンやサカタザメの目撃例もあります。レッドエンペラーやエンマゴチ、カエルアンコウが見られるほか、ガーデンイールのコロニーもあります。
・BP WHARF
港の中にあり、周囲に船がいないときだけ潜れます。水深17mに砂地の海底が広がり、マクロ系の写真を撮るには最適です。オニダルマオコゼのコロニーやさまざまなカサゴ、ミノカサゴが見られます。
IWATOM ISLAND
Talili湾から数km沖合に浮かぶ島で、周囲にたくさんのポイントがあります。ケーブやオーバーハングなどの地形ポイント、大型のサメや回遊魚狙いのリーフポイント、ドロップオフの壁沿いを潜るポイントなど、さまざまなダイビングを楽しめます。ハンマーヘッドやグレイリーフシャーク、ウミガメなどが見られます。
JMIDWAY REEF
Kulau Beach Resortから西へ6kmのところにある細長いリーフです。サンゴが元気よく群生し、たくさんの魚が見られます。
KLIGUAN REEF GARDEN
Liguan岬の沖合にあるポイントです。水深30mまでサンゴが生き生きと群生し、マダラトビエイやグレイリーフシャーク、ウミガメなどが見られます。
LPIGEON ISLANDS
ジョージアチャネルにある2つの島の周辺にもいくつかのポイントがあります。ソロモン海とビスマルク海を分かつエリアで、流れがあることから主にクルーズ船からのドリフトダイビングを行います。島から深みに向かうスロープには30mほどの沈船が眠っています。ソフトコーラル、シーファンが豊富で、ツバメウオやサメが行きかいます。多様なウミウシも生息しています。
○BANGKOK PASS
ラバウルの西75kmにあるLAMBERT岬周辺のポイントで、岬の西側のバリアリーフには迷路のような島々があります。ここはハンマーヘッドの群れが見られることで人気があります。バリアリーフにはいくつものパッセージがあり、ここにはイソマグロ、スパニッシュマクラル、マダラトビエイやロウニンアジ、グレイリーフシャーク、シルバーチップなども常連として現れます。

 ラバウル サイトマップ